2016年7月16日土曜日

小田原寺子屋スクール 平成28年7月度の授業

平成28年7月10日(日)に7月度の授業を行いました。

【第一時限】栗田亘先生

 今月は、栗田先生が6月26日の特別公開講座で話をされた「五十歩百歩」について詳しく解説していただきました。元の言葉は「五十歩を以て百歩を笑う」で、少々の違いはあるが、本質的には同じこと、という意味です。この言葉は、孟子が中国の梁の国の王様に説いたたとえ話から生まれました。戦場から五十歩逃げた一人の兵隊が、百歩逃げたもう一人の兵隊のことを臆病だとあざけった、という話です。この話は、孟子が自分が考える「本当に良い政治」を王様に説くための前置きだったそうです。このあと、王様は孟子の考えに納得せず孟子を批判します。このように「五十歩百歩」から、孟子の考えや教えを学ぶことができました。一方、「五十歩百歩は、ほんとうに五十歩百歩だろうか?」、「五十歩逃げた兵隊の言っていることは間違っていない」という考え方もあることを教えていただきました。

【第二時限】小野直路先生(前NHK副会長)

 小野先生は、NHKの科学番組「ガッテン」「ロボコン」を制作され、現在ディレクターとして活躍されています。授業では、「時間」をテーマに、宇宙、地球、日本列島誕生の歴史について分かりやすく解説していただきました。宇宙はおよそ137億年前、地球は46億年前に誕生しました。日本列島は3千万年前に大陸から分かれ、3百万年前に現在の形になったそうです。日本列島の歴史は岩石から探ることができ、日本最古の石は20億年で岐阜の飛水峡で発見されました。授業では実際に各地の石を見せていただきました。長い地球の歴史を長さ50mのトイレットペーパーにたとえると、人類の歴史は5cm程度に過ぎないことを教えていただき、果てしない時間の流れに驚かされます。大陸や山は、長い時間をかけて少しずつ変化してできたように、少しずつ積み重ねていくことの大切さ、根気強く努力し続ければ大きなことも成し遂げられるということを教えていただきました。「雨洗風磨」「愚公移山」という言葉です。


 8月は、野外活動(8月21日(日)午前9時、本應寺集合、雨天の場合は中止)です。参加ご希望の方は、7月31日までに事務局までご連絡ください。8月14日は、授業はありませんのでご注意ください。

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